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アクセス ROKKO MEETS ART

2017/02/22 09:07 現在 天候:0℃ 景色:

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オルゴールの歴史

ユトレヒトの時計塔とその内部

ユトレヒトの時計塔とその内部

中世から、ヨーロッパでは街の塔に取り付けられたカリヨン(組鐘)が人々に時を知らせていました。カリヨンは音程の違ういくつかのベルを使って簡単なメロディを奏でるもので、やがて大時計と組み合わされて自動的に演奏するものが現れます。これがオルゴールのルーツとなりました。

懐中時計の中に組み込まれたカリヨン

懐中時計の中に組み込まれたカリヨン

その後、ぜんまいが発明され時計は小型化、高性能化します。室内用の柱時計、置き時計、さらには懐中時計が普及するとともにカリヨンも小型化しますが、ベルを小さくするには技術的な限界があり、また使える音の数を少なくせざるを得なくなりました。

Photo: Jan Jaap Haspels, Musical Automata: Catalogue of automatic musical instruments in the National Museum ‘From Musical Clock to Street Organ’, Utrecht, 1994

ピンが櫛の歯を弾く

ピンが櫛の歯を弾く

最盛期のシリンダー・オルゴール

「最盛期のシリンダー・オルゴール」

懐中時計のような小さな空間により多くの音を鳴らすことが出来る仕掛けを組み込むために、スイスの時計職人A.ファーブルは、ベルの代わりに調律した金属片(櫛の歯)を用いることを思いつきました。この仕掛けは1796年に「ベルのないカリヨン」としてジュネーブ芸術協会に報告され、現在これが最初のオルゴールとされています。
19世紀初頭からオルゴールは様々な工芸品や調度品に組み込まれ、音のアクセサリーとして裕福な人々に愛されました。とくに円筒に植えられたピンが櫛の歯を弾くタイプのものはシリンダー・オルゴールとよばれ、多くの技術者により改良が施され、音楽を鑑賞するための楽器として音楽表現を追求したものも現れました。19世紀の中頃から末にかけて、スイスのジュラ州、サン・クロア地方を中心にシリンダー・オルゴール産業が花開きます。芸術品ともいえるそれら精巧なオルゴールは、全て熟練した職人の手作業で製作されていました。

大型のディスク・オルゴール

大型のディスク・オルゴール

ディスク・オルゴールの演奏の仕組み

ディスク・オルゴールの演奏の仕組み

19世紀末になると、音楽の楽しみが庶民にまで広がると共に、新しいタイプのオルゴールがドイツで生まれます。1885年にP.ロッホマンが実用化したディスク・オルゴールは、曲をプログラムした金属の円盤(ディスク)を交換して好みの曲を演奏することが出来るもので、工場で量産されました。ディスクがぜんまいの力で回転すると、ディスクの裏側の突起がスターホイールと呼ばれている歯車を回転させ、その歯車が櫛の歯を弾いて豊かな音色を奏でます。
ディスク・オルゴールは欧米の人々の間に普及し、個人で楽しむタイプ以外に、コインを入れて音楽を楽しむものも数多くつくられ、駅の待合室や酒場、レストラン、ホテルのロビーなど人の集まる場所で活躍しました。
1900年前後に人気を博したディスク・オルゴールは、短期間に姿を消していきました。20世紀に入ると、エジソンが発明していた蓄音機が進歩し、音楽を楽しむ道具として広く使われるようになったことが要因です。第1次世界大戦がはじまる頃には多くのディスク・オルゴール・メーカーが倒産するか、あるいは 別の業種に移るかの選択を迫られることになりました。

神戸オルゴール

神戸オルゴール:六甲オルゴールミュージアムで作られているオリジナル・オルゴール

写真のその後、オルゴールは音楽を楽しむ道具としての役割を他のメディアに譲ることになりますが、上質なアクセサリーや玩具としてシリンダー・オルゴールを中心に製造が続きます。そして現在、その上質な音色に再び注目が集まり、再評価の機運が高まっています。