ご挨拶
猛暑の中の作品設営から始まった六甲ミーツ・アート芸術散歩2022も会期を終え、初冬の澄んだ空気の中で作品撤収が進んでいます。ご来場いただいたみなさま、関心をお寄せいただいたみなさま、ご支援いただいたみなさま、関係者スタッフ各位そして何よりも作品を出展したいただいたアーティスト各位に心より厚くお礼申し上げます。13回目を迎えた今年もリピートしていただいた方が多く、友人同士やご家族、お一人でじっくりと六甲山を歩かれる方など観光の場をプラットフォームにした展覧会ならではの幅広いお客様を迎えることができました。
コロナ禍が終息せず紛争や対立が止まない混沌とした世相の中でアートや展覧会を取り巻く環境も変化してきました。一方で今年は国内で多くの優れた芸術祭が行われ多くの鑑賞者が作品と向き合っておられます。暮らしの中で、またレジャーや観光、地域活性の中でのアーティストの役割についてもさまざまな見方があるところですが、新しい価値観の創出や埋もれた価値の発掘、価値の再解釈などに挑むアーティストとその作品は私たちにとってとても重要な思考のインフラです。
六甲山から眺める海と空の向こうで起きている出来事に思いを寄せつつ、眼下に広がる市街地での営みも見据えて多くのみなさまと共に六甲山での取り組みを続けてゆきたいと願っています。お客様、関係各位に重ねてお礼申し上げます。ありがとうございました。
六甲ミーツ・アート芸術散歩 総合ディレクター高見澤清隆