六甲ミーツ・アート 芸術散歩2016では、全出展作品(本年度は44作品)を対象に、来場者の投票により決定する「六甲ミーツ・アート大賞」を設けています。投票は9月14日(水)から11月3日(木・祝)まで行い、以下の通り「六甲ミーツ・アート大賞」3賞が決定しました。
◆六甲ミーツ・アート大賞◆
グランプリ
古屋崇久
「爆発」
本作品「爆発」が展示されている池は、かつて天然氷のスケートリンクとして賑わっていた場所です。池は20年以上放置され今回、この池が初めて展示会場となり、作者が島に上陸したとき、時間が止まったような感覚を覚えたといいます。こうした背景のもと、このインタラクティブな作品は生み出されました。
作者は池の静けさを小宇宙ととらえ、島を惑星=作者自身、池を宇宙空間に見立てました。鑑賞者は池の畔=宇宙の果てから作品と関わることになります。宇宙の果てと惑星の交信手段として池にはロープが掛けられ、そこに吊り下げられたカードによって、鑑賞者は、惑星(島)にいる作者に意思を伝えます。作者は毎週末、惑星に滞在し、パフォーマンスを行います。
作者のこれまでの作品にも見られるように内在する思いを他者に照射し、それを貫いて地球や自然の摂理にまで届けようとする、ナンセンスですが力強く熱のある作品です。
多くの来場者から「悩みを吹き飛ばしてくれた」、「パフォーマンスがインパクト大でした」など評価されました。
≫展示場所:六甲オルゴールミュージアム
≫アーティストページ

準グランプリ
岡本光博
「w#190 UFO - unidentified falling object (未確認墜落物体)」
「w#190 UFO - unidentified falling object (未確認墜落物体)」は、「六甲山カンツリーハウス」の釣り池に設置された、立体造形作品です。かねてから六甲山はUFOがよく飛来する“UFO銀座”との都市伝説がありますが本作品はその文脈を借用して展示されました。岡本光博は日常の生活に内在している、誰もが共有できるイメージを独自のエスプリで再解釈して提示しています。知らず知らずのうちに刷り込まれたキャラクターやロゴマークなどの意味性について改めて考えさせられる作品です。
≫展示場所:六甲山カンツリーハウス
≫アーティストページ

第3位
PARANOID ANDERSONS
「かくれんぼ」
PARANOID ANDERSONSは同じ大学で造形を学んだ3名で、作品を共同で制作するのではなく三者三様の造形を同じ「場」に配置することで、ユニットとしての世界観を構築することに挑んでいます。
本作品は人類の進化をテーマにしたシリーズ第2作目。人が混沌の中から生まれ進化してきた過程になぞらえて長期的視野で展開するシリーズです。
≫展示場所:六甲オルゴールミュージアム
≫アーティストページ

≪表彰式≫
11月12日(土)11:00よりグランプリ受賞作品「爆発」の前で表彰式を開催します。
どなたでもご参加頂けますので、ぜひお気軽にお越しくださいね。当日は受賞作品のガイドも行います!
【日程】11月12日(土)
【時間】11:00~11:30
【場所】六甲オルゴールミュージアム 駐車場横の池