9月10日に行われた審査会の結果、「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2019 公募大賞」を
はじめとする各賞の受賞者が決定いたしました!
※敬称略
【「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2019」公募大賞】
= グランプリ(賞金100万円) =
岩谷雪子「ここにいるよ」
岩谷雪子「ここにいるよ」
展示場所 六甲ケーブル六甲山上駅
内容
作者は植物を採集し、乾燥させて様々な作品を 制作するアーティスト。今年は初夏から複数回六甲山に来山し、六甲高山植物園を中心に植物を採集。高知市のアトリエに持ち帰って作品化し、再び六甲ケーブル六甲山上駅構内に16点の作品を点在させた。その作品はともすると見過ごされがちな植物そのものの造形的な魅力を見いだし、独自の感性で再構成したもの。鑑賞者は、近代化産業遺産でもある駅舎の隅々に目を凝らしながら、ひっそりと存在する作品を鑑賞する。
選考ポイント
非常に繊細な構築性と行き届いた配慮のある素晴らしい仕事であったという点が講評のひとつに挙げられる。六甲山の山を歩き植物を愛でそれを慈しむようにして、ひとつひとつを結晶化させていくアートとしての営みがエントリー作品の中でも特に結実した作品であった。10回目記念展という祝いの場において、六甲ケーブルの山上駅で、微細、或いは見ることにも注目が必要な作品が受賞するのかという感想があったかもしれないが、まさに“芸術散歩”という言葉にふさわしい作品がエントリーされ、発表を目の当たりにできたことは記念すべきことに思う。野蛮な行為があればすぐに『壊れてしまう』、そのような作品で、ある意味で『儚く』、ある意味でそれを『守る』、平和や愛、さらに言えば私たちに贅沢な時間を想起させてくれる。
プロフィール
1958年 札幌市出身、高知市在住
武蔵野美術大学日本画科卒業
植物を採集し、乾燥させ、立体、映像、インスタレーション等の作品を作る。植物から感じたものをできるだけ損なわぬよう気をつけながら、彼らの魅力的な姿をアートとして再構成し、植物たちの声を聴く、或は彼らを感じるための場を作っている。
2015 越後妻有アートトリエンナーレ 森の学校「キョロロ」 / 新潟
2017 Moving Plants Rønnebæksholm / デンマーク
2018 BIWAKOビエンナーレ 近江八幡の古民家 / 滋賀
= 準グランプリ(賞金30万円) =
葭村太一「錦鯉ヘッド」
展示場所 記念碑台(六甲山ビジターセンター)
= 奨励賞(賞金10万円) =
黒田恵枝
「萌怪萌怪者六地蔵菩薩立像(もけもけものろくじぞうぼさつりゅうぞう)」
展示場所 グランドホテル 六甲スカイヴィラ
【兵庫宅建ハトマーク賞(賞金10万円)】
☆提供:一般社団法人 兵庫県宅地建物取引業協会
若田勇輔「The Cock」
展示場所 六甲オルゴールミュージアム
【FM802賞】
☆株式会社802メディアワークス アートグループプロデューサー 谷口純弘による選出。
来年の「UNKNOWN ASIA 2020」にゲストアーティストとして招待します。
大石麻央「ときには、僕らも旅しよう。」
展示場所 六甲ケーブル
【神戸市長賞(賞金10万円)】
☆賞金に加え、新たに作品発表を行う場の提供
前田耕平「Exuvia」
展示場所 六甲山カンツリーハウス
【主催者特別賞(賞金10万円)】
☆招待アーティストの中より選出される賞です。
藤江竜太郎「ソライロアンブレラ」
展示場所 六甲山カンツリーハウス
《公募大賞審査員》 ※敬称略、順不同
三分一 博志 / 建築家(「自然体感展望台 六甲枝垂れ」設計者)
芹沢 高志 / デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)センター長
中野 仁詞 / 公益財団法人神奈川芸術文化財団 学芸員
森 司 / 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 事業推進室事業調整課長
雨森 信 / Breaker Projectディレクター、インディペンデント・キュレーター
宮西 幸治 / 六甲山観光株式会社 代表取締役社長