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2011年03月10日
早春の花「クリスマスローズ」
園内にまだ少し雪が残る3月。この時期にご紹介する花は人気の早春の花、「クリスマスローズ」です。クリスマスローズと言っても色も形も様々です。今回は当園に咲く2種類のクリスマスローズを紹介します。
~そもそもクリスマスローズとは?~
クリスマスローズとは、「クリスマスの頃に咲く、バラの造花のような花」ということからの名前。キンポウゲ科クリスマスローズ属の英名ですが、本来のクリスマスローズは「ヘレボルス・ニゲル」という種を指します。ヨーロッパの冬を飾る代表的な花です。
◆幻のクリスマスローズ「ヘレボルス・チベタヌス」
六甲高山植物園では春の開園とともにピンクの花を咲かせる
ヘレボルス・チベタヌスというクリスマスローズがあります。
この花が幻と言われるのはなぜでしょうか。
クリスマスローズ属は15種あり、そのうち14種が地中海地方に分布します。
唯一このヘレボルス・チベタヌスのみ隔離分布しアジアに自生する珍しい種です。
この花は1869年にフランスの宣教師ダヴィッド神父により初めて発見されました。(ダヴィッド神父は植物だけではなく動物も精力的に標本採集し、「ジャイアントパンダ」を初めてヨーロッパに連れ帰り、世界に紹介した人として有名です。)
この1869年の発見以来、クリスマスローズは長く発見されませんでした。
始めの発見から約120年がたった1991年、日本のプラントハンターに再発見され
「幻のクリスマスローズ」と呼ばれるようになりました。
この花の自生地は、中国四川省の標高1950~2050㍍辺り。
最初に発見された四川省の宝興は明代にはチベットの領域だったので、
この名前が付けられたといいます。中国では薬用植物として知られています。
花色は白から桃色の濃淡があり、3月に花をつけた後、
葉は落葉し、5月には地上部がなくなってしまいます。
アジアに唯一咲くという植物地理学の観点から見ても珍しいこの花。
当園ではシャクナゲの大木のしたにひっそりと咲き誇ります。
◆園芸種の元「ヘレボルス・オリエンタリス」
当園にはチベタヌスのほか、ヘレボルス・オリエンタリスという、
ギリシャや小アジア等に分布する花があります。
紫紅色の花びらがうつむき加減で咲く姿は気品を感じます。
春に咲く園芸種のクリスマスローズは、ほぼこのヘレボルス・オリエンタリスを元に
作られました。
当園では樹林区に小さな群落をつくり咲いています。
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